HAPPYさがしてヨーロッパ

HAPPYさがしてヨーロッパ | Fumi

ドイツ在住Fumiが綴るヨーロッパのお国事情。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各国に住んできた彼女が見た、その国ならではのHAPPYな過ごし方を、独自の視点で紹介します。

健康な食生活をさがして

2018.04.04

健康な食生活をさがして

最近病院にお世話になる機会があったが、どうしても馴染めなかったのが病院での食生活。ハムとチーズとジャンクフード…見事にドイツ人の食生活を反映している高カロリーな病院のごはんについてご紹介します。

光をさがして

2018.02.07

光をさがして

ベルリンは氷点下で太陽のない日が多いのだが人々は何をして過ごしているのか。雪の中自転車に乗ったり、屋外のテラス席でカフェを楽しんだり、友達を家に呼んだり。ベルリン人の冬の過ごし方についてご紹介します。

ぴったりの年越しスタイルをさがして

2018.1.11

ぴったりの年越しスタイルをさがして

ヨーロッパの人々は年越しをどう過ごすのか。答えは「羽目を外してお祭り騒ぎ」。除夜の鐘が鳴り響く厳かさの対極線上にあるような、ドイツ、オーストリア、スイス、スペイン、フランスの年越しをご紹介します。

異国の味をさがして

2017.11.29

異国の味をさがして

ベルリンは移民や外国人が人口の三十パーセントを超えるので、各国のレストランがある。トルコ料理、アラブ料理、シリア料理など、ベルリンで簡単に見つかるインターナショナル・グルメの世界をご紹介します。

究極の香りをさがして

2017.10.25

究極の香りをさがして

前回、欧州の香水事情にちょっと触れてみたら、予想以上に質問が出て来た。そこで今回は続編として、ドイツとフランスでの香水文化の違いや、年代別の香りの使い分けについてご紹介します。

自分の香りをさがして

2017.09.27

自分の香りをさがして

香水は赤ちゃんから馴染むのがヨーロッパ流。すれ違い際にとてもいい香りをさせているおばあさんもいる。長年の経験で香水をどうつけるのか熟知しているのだろう。ヨーロッパの香水事情についてご紹介します。

夢の洗濯機をさがして

2017.08.23

夢の洗濯機をさがして

洗濯機は全世界どこでも同じだと思うかもしれないが、ヨーロッパに来てのカルチャーショックは洗濯機から始まったと言っても過言ではない。形、水温、置き場、日本とは異なるヨーロッパの洗濯機事情をご紹介します。

電子レンジをさがして

2017.07.26

電子レンジをさがして

日本のキッチンにあってドイツのキッチンにないもの、それは電子レンジだ。オーガニックで自然派なイメージのドイツ人の中には、電子レンジにアレルギー反応を示す人が多い。ドイツのキッチン家電事情をご紹介します。

旬の美味しさをさがして

2017.06.23

旬の美味しさをさがして

ドイツの美味しいものはと聞かれて言葉につまるが、白アスパラガスとイチゴは自慢できるのではないかと思う。特にイチゴは輸入品に比べて高いが美味しさには代えられない。ドイツで味わえる旬の食材をご紹介します。

パルムドールをさがして

2017.06.01

パルムドールをさがして

フランスに行くと、世界最大映画祭の一つであるカンヌ国際映画祭のパルムドール賞の話題で持ちきりとなっていた。マティネと呼ばれる午前中の上映に足繁く通う著者が見た、フランスの映画事情をご紹介します。

防虫剤をさがして

2017.04.25

防虫剤をさがして

ドイツでは衣替えをする時、ラベンダー系の自然の防虫剤や、虫除けペーパーというものを入れる。ちょっと自然すぎる気がしていたら、案の定カシミアに穴を発見してしまった。ドイツの防虫剤事情をご紹介します。

名医をさがして

2017.03.22

名医をさがして

急性胃腸炎になった。しかしドイツではちょっとしたことでは薬はもらえない。ハーブで治すのがドイツ流。良薬口に苦しだが、無味無臭の白い錠剤よりはいいとドイツ人は思っている。ドイツの薬事情をご紹介します。

快適な睡眠をさがして

2017.02.23

快適な睡眠をさがして

ドイツでは二人用の掛け布団が見つからない。一方パリでは、キングサイズベッド対応の2メートル以上の掛け布団が選び放題。ドイツ人とフランス人のお国柄を反映する、両国の掛け布団事情をご紹介します。

ドイツの味をさがして

2017.01.27

ドイツの味をさがして

東京でドイツ料理教室を開いてきた。ドイツ料理の知名度はかなり低く、フランスやイタリアのご馳走を前にしたら歯が立たない。そんな中、ギリギリまで悩み続けてメニューを考えた料理教室の模様をご紹介します。

クリスマスの幸せをさがして

2016.12.21

クリスマスの幸せをさがして

ドイツではクリスマス前に大量のクッキーを焼く。本家であるはずのクリスマスマーケットは大衆化しすぎて安っぽい。クリスマスのご馳走が食卓に並ばない。ドイツの意外なクリスマスについてご紹介します。

ドイツグルメをさがして 【飲み物の巻】

2016.11.11

ドイツグルメをさがして 【飲み物の巻】

ドイツ人はコーヒーが大好き。イタリア人よりコーヒーを消費しているという統計もあるほど。ベルリンにはカフェがいっぱいあり、何時間も居座るのがドイツ流。ドイツの知られざるカフェ文化についてご紹介します。

ドイツグルメをさがして 【お菓子の巻】

2016.10.05

ドイツグルメをさがして 【お菓子の巻】

ドイツの美味しさを探す旅。今回は誰もが知っているドイツのお菓子バウムクーヘン。ベルリンにバウムクーヘンを売りにする老舗があるので足を運んでみた。バームクーヘンの故郷のびっくりする現実をご紹介します。

料理教室をさがして【秋の号外:和食編】

2016.09.08

料理教室をさがして【秋の号外:和食編】

料理教室がブームとなっている話をしたが、著者も料理教室を提供している一人だ。ベルリン・ウィーンで定期的に、和食・和菓子教室を開催している。そんな教室のとある一日の様子もご紹介します。今回は、そば教室。

料理教室をさがして【夏の号外:パリ編】

2016.08.24

料理教室をさがして【夏の号外:パリ編】

一見さん歓迎で継続熱を必須としないのが料理教室。時間のない現代人にピッタリで今とりわけ人気を博している。パリの高級デパート、ル・ボン・マルシェが提供している料理教室のとある一日をご紹介します。

アイスをさがして

2016.08.10

アイスをさがして

ドイツ人は食べ物のために行列は作らないが、アイス屋さんにはほとんど行列ができている。最近はこだわりのアイス屋さんが増え、ユニークなフレーバーも。甘党男子が多いドイツのアイスクリーム事情をご紹介します。

パンをさがして

2016.07.13

パンをさがして

パン食の西欧、パンにもそれぞれお国柄がある。仏はパリで一番のバゲットを選ぶコンクールがあり、独は夜飯をパンで済ませる文化がある。たかがパンされどパン。語りだしたら止まらない西欧のパン事情をご紹介します。

太陽をさがして

2016.06.15

太陽をさがして

夏のこんがり小麦色の肌は美と栄光と裕福さの象徴で、美白という言葉は西欧人の辞書にはない。日焼け対策というのは、いかに安全にこんがり焼くかというのが焦点に。日本と異なる日焼け文化についてご紹介します。

スーパーフードをさがして

2016.05.18

スーパーフードをさがして

最近のヨーロッパでのブームといえば抹茶などのスーパーフード。高いお金を払っても体に良いことがとにかく肝心。しかしその一方、塩摂取がものすごい。矛盾を抱えるヨーロッパの健康ブームの裏側に迫ります。

春の日差しをさがして

2016.04.21

春の日差しをさがして

ドイツやオーストリア、スイスでは春一番の味覚としてラムソンというニラのような葉っぱが人気だ。4月になるとラムソンの収穫に人々は森に繰り出し始める。自然とともに生きるヨーロッパ人の春の暮らしに迫ります。

卵をさがして

2016.03.16

生肉のタルタルステーキ

イースターはクリスチャンにとって大事な日。帰省や旅行の予定を立てる人が多い中、ドイツ人はブランチを開催することが一般的。イースターにまつわるウサギと卵の意外な裏事情から仰天料理までご紹介します。

特効薬をさがして

2016.02.24

ハーブの国ドイツの自然療法派はどのように風邪を治すのか。生姜湯を飲む、ハーブティーを飲む、これは序の口。日本人には考えられない意外なエキスを飲むことも。知られざるドイツの自然療法事情を探ります。

チョコをさがして

2016.02.05

ドイツのバレンタイン事情

2月14日はバレンタインデー。日本の風景とは異なり、ドイツのバレンタインデーはささやかな普通の1日にすぎない。普段から食することが多いというドイツのチョコ事情を探ります。

Fumi

writer:Fumi

ドイツ在住、Gourmieオーナー。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各地に住み、遊学。現在はベルリンを拠点に、スイーツやデリなどのメニュー開発及びケータリングに携わる。2013年から始めた日本文化を気軽に楽しむことができるお料理教室は、ベルリンやウィーンで人気に。趣味は、読書、美術鑑賞、食べること。

HP:Gourmie / Instagram: gourmiefumi

健康な食生活をさがして

2018.04.04
writer:Fumi

日本で桜が満開になっている頃、ベルリンでは雪が舞っていた。三月の最終日曜日には夏時間が戻ってくるのだが、春が来るのはもう少しお預けのよう。

外の様子を窓越しに見ることが多くなったのは、最近病院にお世話になる機会があったから。暖房の効いた部屋で温かいお茶をすすっている分には、外でヒョウが降ろうとあられが降ろうと構わない。逆に太陽がさんさんとしているのに引きこもりは悲しい。早寝早起きで、ある意味至れり尽くせりの病院生活もそう悪くはないが、一つだけどうしても馴染めなかったのが病院での食生活だった。

時間帯は健康そのもの

六時半に朝ごはん、正午に昼ごはん、五時半に夕ごはん。日本の病院もほぼ同じかと思うが、健康に生きるおばあちゃんの時間帯そのものだ。スペイン人のように夜の十時に夕飯を食べて、消化を待たずして就寝する生活はしていなかったので、これはまだいいとしよう。

疑問のわく献立

まだあまり意識がはっきりしないところへ運ばれて来た朝ごはん。一応、「アレルギーなどで食べられないものはありますか」と聞いてはくれるものの、「ヴィーガンだ」などと答えた日には食べるものがなくなってしまう。ハムもチーズも食べる習慣のない私に残された選択はこの通り。

ドイツの病院の朝ごはん
ドイツの病院の朝ごはん

病人がこんなにヌガークリームを食べたら違う病気になるのでは、という不安に駆られる。せめてぶどう一粒でもいいから果物が出てきてほしかった。

昼ごはん、動ける余裕のある患者はカフェテリアへ赴く。ランチビュッフェでセルフサービスの他に、本日のメニューが三種類用意されている。

ドイツの病院の昼ごはん

この日はベルリンの名物カリーヴルスト(油で軽く揚げたようなソーセージに、カレー粉とケチャップをかけていただく)が登場した。病人も驚くジャンクフードの代表。横の人が食べていたヴェジタリアンメニューを見ると、ラビオリのようなものにがっつりとクリームソースがかかっていた。

昼に摂った高カロリーで意識が朦朧としているうちに、やたらと早めの夕ごはんが運ばれてくる。ドイツ人は夕飯に温かいものを食べない、という人が多いことは知っていたが、この夕飯がまさにそれだった。

ドイツの病院の夜ごはん

パンも決して焼きたてではなく、一週間以上保存の効く黒パン。朝ごはんでも見かけた気がするハムとチーズ。パンが一枚に対して確実に多すぎるバター。そして生にんじんの細切りサラダ。消灯が十時ということで確かに消化は良さそうではあるが、昼ごはんとの差が大きすぎてなんだか笑えてきた。どれも食欲を全くそそることなく、私はこの夜ゼロカロリーで就寝となった。

このサイクルが数日続くと、不思議なことに食べる欲求そのものがなんだかなくなってきた。それが医者たちの狙いだった、ということはないだろうが、見事にドイツ人の食生活を反映してくれた病院の食事。「ああ、懐かしい」と今後思うことの無いように、健康な毎日を送りたいと思う。

Fumi

writer:Fumi

ドイツ在住、Gourmieオーナー。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各地に住み、遊学。現在はベルリンを拠点に、スイーツやデリなどのメニュー開発及びケータリングに携わる。2013年から始めた日本文化を気軽に楽しむことができるお料理教室は、ベルリンやウィーンで人気に。趣味は、読書、美術鑑賞、食べること。

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当ウェブサイトに掲載されているコンテンツは著作権法により保護されており、許可なく複製・転用などすることは法律で禁止されています。当ウェブサイトの内容を、ブログ・他のウェブサイト・雑誌・書籍などへ転載・掲載する場合は、事前に必ずアロマティシアまでご連絡下さい。

光をさがして

2018.02.07
writer:Fumi

暗くて寒い二月、どこへ避寒しようかと思っていたが、行く先も決まらずベルリンに留まることになってしまった。が、はて、あまり寒くならない。そうしていると日本から、大雪で寒いとの悲鳴が聞こえてきた。

ベルリンの冬
ベルリンの冬

ドイツ・ベルリンの寒さというのは格別で、私が初めてこの地に足を踏み入れた時、氷点下二十三度だったことは忘れられない。雪国の寒さではなく、ロシアなどで人々が毛皮の帽子を被っているような切ない寒さなのである。それが今年はどうしたことか、今日もやや青空の六度ということだ。

ベルリンでは、氷点下で太陽の姿もない日が数週間続くことも珍しくないのだが、そんな日々に人々は何をして過ごしているのか。

子供の頃から鍛えられるようだ
子供の頃から鍛えられるようだ

相変わらず自転車に乗っている。私もその例にもれずダウンコートを着て、毛皮のついた手袋をして、耳あてをして東奔西走している。特に雪が降って地面が凍り付いてしまった時は、除雪除氷された車道を走っている方が歩道でツルツル滑り歩くより安全なこともある。

ベルリンは自転車大国であり、灼熱の太陽の下でも自転車、雨が降っても自転車、雪が降ってももちろん自転車。幹線道路に並行して地下鉄も走っているのだが、電車を待つ時間を考えると、スイスイ進む自転車の方が速いことも多く、二十駅くらいならベルリン人は平気で自転車を乗り回す。自転車で一時間近く走っていると言うと日本人は驚くが、ベルリン人に言わせると満員の通勤電車に一時間近く揺られている日本人はなんと哀れで、過労死するのもしょうがない、と同情されるのである。 雪の中でも自転車

太陽がちらりとでも姿を現わそうものなら、屋外のテラス席でカフェ。ビタミンD補給のためなのだろうか。サングラスをかけて、あらかじめテラス席に用意されている毛布にくるまってコーヒーやお茶で温まる。

太陽のない日が数日、いや数週間続くと鬱になる、という話はよく聞いていたが、「まあそんな大げさな」と聞き流していた。しかし、実際に毎年暗くて寒い冬を過ごしていると、他人事で済ますわけにはいかなくなってきた。今は、寒くても太陽さえ出ていればとりあえず外へ出る。

年が明けると祭事が一挙になくなってしまい、モノトーンな日常が新年と共にスタートするのがヨーロッパ。口実を作ってお友達を家に呼んで午後を一緒に過ごしたり、夕飯を食べたりすることが増える。 クレープの日

例えば二月に入ってすぐの二日は「クレープの日」。ファンシーな名前だが、カトリックに由縁がある祭日だ。翌日に当たる日本の節分と同じ意味を持ち、近く春を迎えるための区切りで、クリスマス期間の正式な終わりでもある。春を迎える光のお祭りということで、丸く金色に輝く太陽をクレープに見立てて祝う。私も今年はお友達を呼んでこれを祝った。というより、クレープが食べたかった、というのが実際のところではあるが。

Fumi

writer:Fumi

ドイツ在住、Gourmieオーナー。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各地に住み、遊学。現在はベルリンを拠点に、スイーツやデリなどのメニュー開発及びケータリングに携わる。2013年から始めた日本文化を気軽に楽しむことができるお料理教室は、ベルリンやウィーンで人気に。趣味は、読書、美術鑑賞、食べること。

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ぴったりの年越しスタイルをさがして

2018.01.11
writer:Fumi

明けましておめでとうございます。年末年始は気がつくとあっという間に過ぎて行き、ちょっとした喪失感すらある一月の半ば。お正月は日本人にとってはもしかすると一年で一番厳かで、華やかで、静かな日々ではないだろうか。 日本のお正月

ヨーロッパの人に「日本人はクリスマスを祝うのか」と聞かれるといつも答えるようにしているのが、「日本人はお正月をクリスマスのように過ごす」という例え。年の神様を迎える準備をして門松を飾る様子はクリスマスツリー、数日かかって準備するおせち料理はクリスマスディナー、子供が楽しみにしているお年玉はクリスマスプレゼント、実家で家族と過ごす年末年始はクリスマス休暇のよう、と共通点が多い。

ではヨーロッパの人々は、お正月のない年越しをどう過ごすのか。簡単に答えを言ってしまうと「羽目を外してお祭り騒ぎ」という一言に尽きる。除夜の鐘が鳴り響く厳かさの対極線上にあるような大晦日だ。

花火が飛んで来る、ほぼ戦時中だった大晦日の夜
花火が飛んで来る、ほぼ戦時中だった大晦日の夜

私はヨーロッパの色々な都市で年越しをしてみたことがあるのだが、一番酷いのがドイツ、と言ってもいいかもしれない。一年のうちたった三日だけ(十二月二十九日から三十一日まで)解禁される花火がその原因。日本人が夏に楽しむ花火セットなどという可愛らしいものではなく、バズーカ型、爆竹のボックスセットといった過激なものがほとんど。打ち上げるだけならまだしも、タチの悪い場合は人に向かって撃ち合うという始末で、毎年怪我人が出ることが多い。あえて警察に向かって放ったり、路上駐車している車を燃やして花火とする、などということもある。そんな窓の外での戦闘的な様子を見ながら年越しの定番であるラクレットなどを友人と集まって食べる、というのがドイツの標準的なパターンだろうか。

ウィーンの年越しもやはり友人と集まり、持ち寄ったご馳走などを一緒に食べるパーティースタイル。カウントダウンしつつ、ワルツで踊る、というのはとてもオーストリアらしくて私は感動した。新年に「ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート」の生中継を観た方もいるのでは。 スイスの年越し

スイスでは友人と山小屋に集い、一緒にチーズ・フォンデュをつっついて体を温めた後、頭に懐中電灯をつけてみんなでソリで山下り、というスタイルであった。目が覚めて新年を迎えると銀世界が広がり、そこでまず雪合戦というのもなかなか。 スペインの年越し

スペインではカウントダウンに合わせ三秒おきに十二回、時計台から鐘が鳴り響くのに合わせ、中粒のぶどうを十二粒いただく、という風習を経験した。これがなかなか難しく、5粒目くらいからは早食い選手権のようになってくる。しかし、十二粒見事に食べることができたら幸せな新年を迎えられるということなので、これは一年かけてトレーニングの価値があるかもしれない。 パリの年越し

パリではエッフェル塔をバックに、パリ市がなかなか美しい花火を上げてくれる。これを見ることができる場所に住んでいれば、バルコニーなどから花火を眺めつつ、クリスマスから続くご馳走を友人と楽しみながらシャンパンで乾杯。カウントダウンをもっとみんなでお祝いしたいという場合には、シャンゼリゼに繰り出せば良い。お祭り気分の見ず知らずの人と乾杯し、さらにほっぺとほっぺを右と左二回当ててチュッとする「ビズ」をひたすら繰り返すのも面白い。

といった感じでどこも完全にお祭り騒ぎに尽きる、というのがヨーロッパの年越しだ。そのせいか元旦は寝正月というのがほとんど。ちなみに、一月二日は祝日でもなんでもなく、普通に仕事や学校が始まるというのが、なかなかシビアではある。

Fumi

writer:Fumi

ドイツ在住、Gourmieオーナー。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各地に住み、遊学。現在はベルリンを拠点に、スイーツやデリなどのメニュー開発及びケータリングに携わる。2013年から始めた日本文化を気軽に楽しむことができるお料理教室は、ベルリンやウィーンで人気に。趣味は、読書、美術鑑賞、食べること。

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異国の味をさがして

2017.11.29
writer:Fumi

このコラムの中で、「ドイツ料理は華がない」と口を酸っぱくするほど言ってきた。クリスマスにポテトサラダと冷たいミートボールが登場してデザートもない経験をした時は、一年の終わりと同時にこの世の終わりを感じたほどだ。では、食生活の貧しいドイツで人々は日頃何を食べているのだろうか。

ベルリン名物、カレーソーセージ&ポテト
ベルリン名物、カレーソーセージ&ポテト

首都ということで移民や外国人が総人口の三十パーセントを超えるベルリンでは、レストランが実に多彩なのが救いだ。逆に言うと、ドイツ料理を振る舞うレストランを探す方が難しかったりする。

もちろんイタリア料理、フランス料理、中華料理などの、世界中どこの街でも必ず見つかるレストランは至る所に点在している。今回紹介したいのは、ベルリンだから簡単に見つかるインターナショナル・グルメの世界。

トルコ料理

まずはトルコ料理。日本でも見かけるようになったドネルケバブの実の故郷が、トルコ移民が圧倒的に多いベルリンだ、ということをご存じであろうか。1960年代にトルコから来た移民が、肉を回転させてローストし、パンにサラダなどとともに挟んで屋台で販売したのがドネルケバブの始まりだ。ドネルケバブ屋は、日本にあるコンビニに匹敵する勢いで点在する。

しかしトルコ料理はこれだけではない。トルコピザとも呼ばれる「ラマチュン」や、肉と魚のグリル専門店、ご飯もの、煮込みものなどが食べられるレストランがある。

トルコのグリル料理
トルコのグリル料理

アラブ料理

トルコに次いで多いのがアラブ料理。トルコが肉々しいのに対して、アラブは豆や野菜を使った料理が多いのでベジタリアンも大喜びだ。潰したひよこ豆を丸くして揚げた「ファラフェル」や、ひよこ豆のピュレに絶妙な味付けをした「フムス」などがその代表格。ドネルケバブよりヘルシーなお手軽テイクアウトものとして人気を博している。

潰したひよこ豆を丸くして揚げた「ファラフェル」は、揚げたてがたまらなく美味しい
潰したひよこ豆を丸くして揚げた「ファラフェル」は、揚げたてがたまらなく美味しい
右下がひよこ豆のピュレに味付けをした「フムス」。薄く焼けたパンをちぎってフムスをはさんでいただく
右下がひよこ豆のピュレに味付けをした「フムス」。薄く焼けたパンをちぎってフムスをはさんでいただく

シリア料理

複雑な政治事情のシリアから難民がドイツに大勢やってきたことで、シリア料理も見かけるようになった。近所に一軒シリアの洋菓子店がある。トルコ料理、アラブ料理でもよく見るお菓子なのだが、シリアのものは甘すぎず、そして見た目が何とも美しい。洋菓子というより華奢で繊細な和菓子を思い出す。

シリアの洋菓子店。ピスタチオが鳥の巣に入ったみたい
シリアの洋菓子店。ピスタチオが鳥の巣に入ったみたい

インターナショナル・グルメ、他にも色々

旧東ドイツの共産主義時代にベトナムからやってきた移民の二代目、三代目がおしゃれなベトナミアン・ビストロやカフェを出しているのも嬉しい。あとは中華料理はもちろん、韓国料理も定着してきた。

ベトナムフォーの食べ比べをして楽しむドイツ人も多い
ベトナムフォーの食べ比べをして楽しむドイツ人も多い
どこにでもある、というわけではないがアフガニスタン料理も
どこにでもある、というわけではないがアフガニスタン料理も

さて、日本食はというと、SUSHIだけではなくなってきており、数年前からはRAMENが人気をさらっている。味の濃いものが大好きなドイツ人にとっては、お好み焼き、たこ焼き、丼ものも受けている。出汁の美味しさや季節を堪能する、いわゆる和食、が定着する日はまだまだ遠そうではある。

Fumi

writer:Fumi

ドイツ在住、Gourmieオーナー。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各地に住み、遊学。現在はベルリンを拠点に、スイーツやデリなどのメニュー開発及びケータリングに携わる。2013年から始めた日本文化を気軽に楽しむことができるお料理教室は、ベルリンやウィーンで人気に。趣味は、読書、美術鑑賞、食べること。

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究極の香りをさがして

2017.10.25
writer:Fumi

前回は欧州の香水事情にちょっと触れてみた。掘ってみたら予想以上に疑問が出て来たので、今回は続編として、地域別、年代別の香りの使い分けについて少し書いてみたいと思う。

香りの使い分け:地域別編

まず、ドイツ人は香水への興味が薄いのか、という点について。これははっきり言って、フランス人の方がドイツ人よりいい香りをさせている。

香り以前に触れたいことの一つに、フランス人が年齢を重ねるにつれて女らしさを増していくのに対し、ドイツ人は中性感を増していくことを言っておきたい。これは女性だけに関わらず男性にも起こりうることであり、自転車で前を走る人の性別がわからない、ということはよくある。夫婦で洋服を兼用しているのではないか、というカップルも多い。ドイツで歳をとっていく私としては考えさせられる問題である。よってドイツ人女性から麗しい香りがしてくることは滅多にないと言っていい。

ベルリンでいい香りの源はトルコ人男性ということが多い。特に若い世代はアフターシェーブローションか、整髪剤、オーデコロンを欠かさないようにしているらしい。私は香る男が好きなので、トルコ人移民地区に住む身としては結構嬉しいことだ。

香りの使い分け:年代別編

さて、次に世代別に香りは違うのか、という点について。みなさんの中に、昔、女子中高生の間で流行っていた、石鹸の香りのする香水『PTISENBON(プチ・サンボン)』を覚えている方はいるであろうか。「いい香りのおチビさん(Petit sens bon)」という名前からわかるように、赤ちゃん・幼児の香水デビュー用の製品である。初めての香りとして記憶しているフランス人は多いようだが、幼いということを喜ばしくないとするフランス文化では、この香りをつけているティーンエイジャーはいない。

ママの真似をしたがり始める六歳以上の女の子に発売されたのが『GRANSENBON(グラン・サンボン)』で、こちらは「いい香りのおませさん(Grand sens bon)」。これも日本の女子中高生にうけていたが、同じくこの香りを好むティーンエイジャーのおませさんはフランスにはいない。

『GRANSENBON(グラン・サンボン)』
中学生の時に流行っていた『GRANSENBON(グラン・サンボン)』

男の子たちが整髪剤デビューを始める頃、女の子はシャネルやエルメスに目覚めるようだ。いきなり『No. 5(ナンバー5)』などをつけてしまうのではなく『CHANCE(チャンス)』など爽やかな香りから始める。キャラメルやヴァニラなどの甘い香りを好んでつけている女子高生も多い。

二十代・三十代になると自分の香り探しになり、四十代・五十代では大人の品が香る、究極の『私の香り』のみをつけるようになる。

GUERLAIN(ゲラン)の『MITSOUKO(ミツコ)』
ゲランの『MITSOUKO(ミツコ)』

ゲランの名作『MITSOUKO(ミツコ)』などが似合ってくる世代、六十代にもなればもう香りのプロと言えるマダムでいっぱいだ。姿勢を伸ばして歩く上品なおばあちゃんは、入れ歯の匂いなどする気配を感じさせない。手首や耳の後ろにそっと吹きかけることの多い香水だが、うなじや膝の後ろなど、香りを効果的に広げる工夫を知り尽くしているのだろう。脈がダイナミックに打つ位置につけるといいというので、これはもう解剖学から勉強しなおしてみようかと思う。

Fumi

writer:Fumi

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自分の香りをさがして

2017.09.27
writer:Fumi

夏を待っていたはずなのに秋が訪れた。街中でダウンジャケット姿をちらほら見かける。朝晩には炭暖房を焚いている香りがすることもある。

東西分裂を引きずるベルリンでは未だに旧式暖房システム、豆炭暖房というものが存在し、これを焚くとすぐに独特の香りがする。暖炉で薪木を焚くあのゴージャスなイメージではなく、炭鉱で顔を黒くしている図を思い描いて欲しい。私も一度経験したが、炭に着火させることができずに凍えていた冬があったっけ。あの頃は若かった。

さて話が逸れたが、汗臭い夏が終わると、秋らしい香りに加えていい香りにも気がつくようになる。今回は、日本ではまだまだ日常的に使いこなしている人が少ないであろう『香水』について。 香水

ヨーロッパのデパートでは基本的に一階がコスメティックフロア、その半分以上を占めているのが香水売り場だ。そこには大概売り子さんが立っていて、日本のデパ地下の味見並みに香りのお試しに誘われる。「ノー」の返事をしないと全身に振りかけられてしまうこともある。

半分近くを占めている男性用香水売り場は、クリスマス前にもなると人で溢れかえっている。一方、女性用香水売り場では、女性スタッフにアドバイスを受けながら、パートナーへの香りを吟味する紳士も少なくない。

そしてよく見かけるのが『私の今日の香り』を、文字通り頭のてっぺんから爪先まで振りかけているおばさんだ。お試しの量を相当に超えている。日本の香水売り場ではサンプルがコットンに染み込ませてあり、それをそっと嗅ぐ、というのが普通かと思うが、こちらではサンプルボトルが各香水に一つずつ置いてあり、実際好きなだけ好きなところにつけてみることができる。

ボトルの脇に置いてある紙に吹き付けて、香りの覚書
ボトルの脇に置いてある紙に吹き付けて、香りの覚書

香水というのはそのものを嗅いだ時と肌に乗った時とは香りが違うものになる。もちろん人それぞれの体温や体臭、そして時間の経過に反応して、さらに香りのバリエーションを広げる。なので、香水は絶対肌につけてみないといけないのだ。

香水には赤ちゃんから馴染むのがヨーロッパ流。赤ちゃん用の石鹸風のもの、アニメキャラクターをボトルにしている子供用、なども揃っている。そしてすれ違い際にとてもいい香りをさせているおばあさん。長年の経験で、香水をどうつけるのか熟知しているのだろう。

ヨーロッパに共通して定着している香水だが、やはりそのトップはフランスだろうか。臭いパリでもいい香りに出会えることが多い。香らせているのに臭いすぎない絶妙さ。思わず振り返ってしまうこともあるほどだ。そしてよくあることは香水の名前を通りすがりに聞かれること。「あなたとってもいい香り。何をつけてるのか聞いてもいいかしら?」という調子に。

音と香りは思い出でもある。大好きだったあの人がつけていた香り、大嫌いなあいつの臭い、など色々なことが蘇ってくる。香水瓶には美しいものが多い。ヨーロッパ旅行の思い出に自分の香りをお土産にしてみては。

Fumi

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夢の洗濯機をさがして

2017.08.23
writer:Fumi

前回、ドイツの電子レンジについてお話ししたので(「電子レンジをさがして」)、その続編として今回は、洗濯機についてお話ししようと思う。洗濯機なんて全世界どこでも同じだとお思いだろうか。私がヨーロッパに来てのカルチャーショックは、洗濯機から始まったと言っても過言ではない。

我が家の洗濯機はファンキーな黄色
我が家の洗濯機はファンキーな黄色

まずその形から驚いた。日本の洗濯機は基本的に上から入れて、重量に抵抗せず回る形がほとんどかと思う。静かに回っており、洗濯物の入れ忘れを途中から追加することも可能。なんせお風呂の水を再利用できるなど、結構エコな優れものだと思っている。

さて、こちらの洗濯機はというと、日本でも最近見かけるようになった「ドラム式」というのがほとんどだ。日本の電化製品屋でも、夢の一品のような扱いを受けているを目にした。ただでさえ日常生活における選択肢が基本的に少ない(というか、ほぼない)こちらでは、必然的にこのドラム式を使うことになる。

ひと昔前までは日本のように縦型で、洗濯槽が重力に逆らって回るタイプ、というのがあった。このタイプは安物が多く、脱水の時に揺れすぎて洗濯機ごと、どこかへすっ飛んで行ってしまうのではないかと心配する代物が多かった。

こちらのモデルは九十五度の煮沸が可能
こちらのモデルは九十五度の煮沸が可能

洗濯機の形の違いごときで驚くなかれ、ここでもう一つ驚いていただこう。ヨーロッパの人は温水で洗濯するのが普通なのだ。最低でも三十度からで、基本的には四十度で洗濯するのが普通。根こそぎの洗濯には、ほぼ煮沸と言っていいであろう、九十度洗濯モードがある。

九十度洗濯モードなら、細菌も全て消え、新品のような真っ白な洗濯物になるのではと想像するところだが、現実は違う。ヨーロッパの水はただでさえカルキが多い硬水で、白い洋服は洗濯を繰り返すことによって灰色へと化して行く。そんな理由で白い洋服が私のワードローブから消えた気もする。

洗剤と柔軟剤を入れる引き出し
洗剤と柔軟剤を入れる引き出し

ちなみに先日、「アロマティシアオーナーの愛用品カタログ」で、過炭酸ナトリウムが紹介されていたので、私もこれに手を出してみた。硬水にも効果抜群で、水温が高くなると漂白効果がより発揮されるという点を大いに活かして、今では我が家で大活躍してくれている。こんな私の小さな悩みとは裏腹に、こっちの人は色移りなどあまり気にしないようで、色物も白物も一緒に洗濯していることが多いのだから本当にびっくりする。

最後にもう一つ驚いて欲しい。一枚目の写真をもう一度見て欲しい。何か気づいたことはあるだろうか。脱衣所のないヨーロッパのお風呂場では、洗濯機の置き場所が問題となる。広めのバスルームがある家は、その一角に置いていることもある。しかしほとんどの家庭では、キッチンに冷蔵庫や食器洗浄器などと仲良く置かれており、料理と洗濯が同時進行できる、というのが一石二鳥なような、そうでもないような・・・・・・。

Fumi

writer:Fumi

ドイツ在住、Gourmieオーナー。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各地に住み、遊学。現在はベルリンを拠点に、スイーツやデリなどのメニュー開発及びケータリングに携わる。2013年から始めた日本文化を気軽に楽しむことができるお料理教室は、ベルリンやウィーンで人気に。趣味は、読書、美術鑑賞、食べること。

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電子レンジをさがして

2017.07.26
writer:Fumi

仕事柄、色々なキッチンを見る機会がある。キッチンを見るとその人が見えてくる。

突然ですがクイズです。日本のキッチンにあってドイツのキッチンにないものはなんでしょう?さっさと答えを言うと、それは電子レンジだ。「え!」と思った人は何人くらいいるだろう。最近では電子レンジを見ると「え!」と思ってしまうほどになった。 電子レンジのないドイツのキッチン

日本で買うレシピ本はだいたい電子レンジを使うものが多い。「電子レンジで簡単」などと言うキャッチフレーズのものが多いが、ドイツでは残念ながらそのようなレシピ本は選択肢から除外することになる。逆にヨーロッパのレシピに、電子レンジを使用したものはほぼないと言っていいだろう。電子レンジのない生活が普通なのだ。家電屋さんに行っても電子レンジは数種類しかなく、もはや選べるという状況ではない。 家電屋さんの電子レンジ売り場

オーガニックで自然派なイメージのドイツ人の中には、電子レンジにアレルギー反応を示す人が多い。ドイツ人が電子レンジを毛嫌いするその理由はというと…。

  1. 怠惰な人の象徴である
  2. 電磁波が体に良いわけがない
  3. 食品の栄養を破壊してしまう

ということのようだ。確かに星付きレストランの厨房から「チーン」と聞こえてきたら気持ちが冷める。稼働中の電子レンジの前には近寄らない、という徹底ぶりの人もいる。さすが森の人、ドイツ人。

そんなドイツでは、冷めてしまった作り置きなどは、お鍋か蒸し器で温めればいいし、そもそも電子レンジがあったらいいなあと思うのはご飯をチンしたい、という時くらいだろうか。それだけの為に重くてかさばる電化製品を増やす必要は確かにない。

さらに気づくのがオーブントースターもないということ。あるのは、食パンが飛び出るタイプの「トーストする」という機能のみに特化したトースターだけだ。 食パンが飛び出るタイプのトースター

所変われば品変わる。ごった煮料理の多いドイツでは、ル・クルーゼ(LE CREUSET)やストウブ(STAUB)などの厚手の鍋「ココット」が活躍する。電子レンジ並みに重く、洗うのにも腰が抜けそうなのだが、これを手に入れて以来、パスタの水を茹でる時にも使っている。

ココットで煮込んだ南仏の夏料理、ラタトゥイユ
ココットで煮込んだ南仏の夏料理ラタトゥイユ

一度買ったら生涯使えて、熱の伝わりが飛び抜けて良く省エネである、などドイツ人が好きそうな要素が備わっているココット。ご飯も土鍋並みに美味しく炊けるそうなので、電子レンジのことはココットで忘れようかと思う。

Fumi

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ドイツ在住、Gourmieオーナー。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各地に住み、遊学。現在はベルリンを拠点に、スイーツやデリなどのメニュー開発及びケータリングに携わる。2013年から始めた日本文化を気軽に楽しむことができるお料理教室は、ベルリンやウィーンで人気に。趣味は、読書、美術鑑賞、食べること。

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旬の美味しさをさがして

2017.06.23
writer:Fumi

異常気象がエスカレートして、今年は夏が来ないのかと心配になったが、ようやく暖かく、いや暑くなってきた。気象上でも、暦の上でも、正式に夏になる六月。衣替えしてしまい込んだダウンコートも、もうしばらく動かさずにすみそうだ。

暖かくなってくると味覚から季節を感じることが多くなる。「ドイツの美味しいものは」と聞かれて言葉につまることが多々ある中で、白アスパラガスはちょっと自慢できる一品なのではないかと思う。茹でた白アスパラガスにソース・オロンデ(オランダ風ソース)という黄色いソースがトロ~っとかかっている実にシンプルな料理で、みなさんも目にしたことがあるのでは。

まだ高校生だった頃に日本のドイツレストランで、白いお皿に白いアスパラガスがたった一本乗って、千円以上!にびっくりしたのが私とドイツの出会いだった。それ以来、ドイツとは縁のない人生を送るつもりだったが、なぜかベルリンに上陸してもう十年が経とうとしている。

黄色いトロ~っとしたソースがない、スッキリとした白アスパラガス
黄色いトロ~っとしたソースがない、スッキリとした白アスパラガス

ベルリン近郊のベーリッツという村は、白アスパラガスの名産地。五月から六月になると、白アスパラガスが山積みされた売店が突如出現する。 白アスパラガスが山積みされた売店

秋に日本人が松茸ご飯をご近所さんに配って歩くように、白アスパラガスの季節には、お友達から「食べにおいで」とアスパラディナーに呼ばれることがある。 アスパラディナー


もう一つ、同じ時期に突然出現するのがイチゴ屋さんだ。小屋ごとイチゴの姿をしており、イチゴだけを売っている。 イチゴの姿をしたイチゴ屋さん

イチゴは日本ではクリスマスケーキのためか、冬の果物というイメージが強いが、本来春の終わりから夏にかけて旬になる。スペイン産の大粒イチゴを皮切りに、十分暖かくなった六月には地元ドイツ産が登場する。ドイツ産はふた周りほど小粒で甘みが強く、味が濃い。その分、お値段も輸入品の三倍くらいするのだが、季節限定の美味しさには代えられない。 イチゴ

街の中でも植物を育てようというアーバンガーデニングが流行っている。さすがに白アスパラガスはプロに任せないといけないが、イチゴはバルコニーの鉢植えでも育ってくれる。我が家でも試してみたが、二粒収穫することができた時は感動したものだ。美味しさも別格だった。楽しくて色々育て始めてしまうと夏の休暇に出られなくなる、ということを忘れないようにしなくては。

Fumi

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ドイツ在住、Gourmieオーナー。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各地に住み、遊学。現在はベルリンを拠点に、スイーツやデリなどのメニュー開発及びケータリングに携わる。2013年から始めた日本文化を気軽に楽しむことができるお料理教室は、ベルリンやウィーンで人気に。趣味は、読書、美術鑑賞、食べること。

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