ハンガリー生活、はじめました

はちみつのある生活

2018.05.10
writer: 本宮じゅん

ハンガリーでの生活を始めてから、もうすぐ二年。今でこそハンガリーの文化や歴史、名産品についての知識もだいぶ増えてきたものだけど、初めてこの国を訪れるまではほとんど何も知らなかった。知っていた情報といえば、かつてのオーストリア=ハンガリー二重帝国について。それともう一つ、はちみつの名産地であるということだ。

ハンガリー産のはちみつ

お祭りで見かけたはちみつ屋さん
お祭りで見かけたはちみつ屋さん

財務省貿易統計(輸入)2017年度版によると、日本においての天然はちみつ輸入量は、年間約42,821t。最大の輸入相手国は中国で、アルゼンチン、カナダに続き、ハンガリーは第四番目にランクイン。年間約1,202tで、その量は全体の輸入量の約2.8パーセントを占めている。日本のスーパーなどで手に入る市販品では、アカシアはちみつが主流で、私も趣味のパン作りの材料によく購入していた。ほかの産地のものと比べて、クセがなくほんのりとした風味が気に入っていた。

実際はアカシア以外にもバリエーション豊かにあるということを知ったのは、こちらで生活を始めてからだった。例えばお祭りの屋台などにも、ヒマワリ、菜の花、菩提樹、エルダーフラワーなど、日本にいた頃には馴染みがなかったものばかりが並んでいる。

ハンガリー北東部の「はちみつ博物館」を訪問

養蜂家の仕事を体験見学
養蜂家の仕事を体験見学

ちょうど四月の終わりに、ハンガリー北東部のヴィジョイ(Vizsoly)という小さな村にある「はちみつ博物館」を訪問してきた。博物館内には養蜂業の歴史に関わる展示やショップもあり、網付き帽子の防護服を着ながら巣箱の中身を見学することもできた。中には仕事中のミツバチがびっしり。巣枠に付いている、まだはちみつになる前の状態を試食させてもらったところ、甘さはほとんど感じなかったものの、豊かな風味が口の中いっぱいに広がった。

ミツバチの力を活かした「アピセラピー」

巣箱のログハウスでリラックス
巣箱のログハウスでリラックス

そのあとでオーナーが案内してくれたのは、博物館の敷地内にある小さなログハウス。中は全面木の板張りになっていて、鼻の奥から喉にかけて穏やかに通り抜けるような、不思議な空気に満ちあふれていた。オーナーによると、なんとこの木のベンチの下が巣箱になっていて、五万から十万ものミツバチたちが棲息しているとのこと。そして、すき間から入り込んでくる空気を吸いながら、体の中から癒すための施設なのだそうだ。リラックス効果はもちろん、喘息など呼吸器疾患、アレルギーなどに効果・効能が期待できるらしい。

このようにミツバチの力を利用した健康療法「アピセラピー」は、ハンガリーのみならずヨーロッパでは広く浸透しているようだ。敷地内にあるゲストハウスでも、はちみつ、花粉、プロポリス、ローヤルゼリー、蜂針など、専門家によるさまざまなセラピーを提供しているとのこと。宿泊もできるので、いつかじっくりその効果を実感しに滞在したい。

はちみつグッズをお土産に

併設のショップでお土産を購入
併設のショップでお土産を購入

ひととおり見学を終えて、併設のショップへ。蜜蝋でできたかわいらしいキャンドルや、はちみつとアプリコットの蒸留酒、ジンジャー入りはちみつ、フレーバーはちみつ、自家製のプロポリス抽出液などをお土産に購入した。ハンガリーでは、プロポリスも普通にドラッグストアで手に入るのだけど、自家製のものともあれば格段に効果も高いことを祈りつつ。毎日規則的に摂取することで、少しずつでも免疫力をアップできればと思う。

知れば知るほど奥が深いはちみつの魅力。ますます目が離せないでいる。

motomiyajun

writer:本宮じゅん

2016年7月末にハンガリーのブダペストに移住したばかりの新米ライター。大学在学中に1年間ドイツのライプツィヒ大学に交換留学し、卒業後は外資系化粧品メーカー・広告代理店・外食産業と、業界が違いながらも通算14年近くマーケティング業務に携わった後、ハンガリーのブダペストへ。趣味は料理、街歩き、街歩きのついでに飲むビール。

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