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おとなの可愛げキモノ帖

古典柄をよみとく ~華やかな柄に秘められたメッセージ~

2016.10.19
writer:半澤リカ

もうすぐ、七五三。成長の節目に華やかで可愛らしく着飾る女の子やお母様のコーディネートを承ることも多くなりました。

着物の模様には昔の文物や伝統文様が多く登場します。小さいお子様や海外の方から「これなあに?」と聞かれたとき柄の歴史や背景について、お話がはずむこともよくあります。そんな中から今日はいくつか美しい伝統柄をご紹介します。

牡丹

牡丹の花が持つ意味は『富貴』と『華麗』。その意味通り、中国から日本に渡り、存在感抜群のいでたちはまさに『花の王様』としてふさわしいといえます。

牡丹を中心に松や梅など草花が配置され、意味の広がりをもつ場合があります。写真の場合は牡丹と菊。菊は、薬効による厄除けの意味や日本の皇室の紋章にもなっている高貴な花でもあります。気品高く、美しく、健やかに、といった願いが草花の配置で表現されています。

貝合わせ

平安時代の宮中で用いられた家具や遊戯具は、その優美な姿や平安貴族のライフスタイルへの憧れから度々着物の柄に登場します。貝合わせとは、同じ絵柄が描かれた貝を見つけて合わせる遊びです。

蛤のような二枚貝は、元々の対である貝同士しか合いません。そのため、夫婦和合の象徴としてよく用いられます。これから成長する女児がいつか、運命のよき人に出会えますように。また、運命の人との出会いがずっと続きますように。そんな願いが込められていそうです。

唐草

いちばんおなじみな例でいうと、泥棒さんが持っている風呂敷模様・・・・・・つまり緑地に白で蔦模様が配された、あの柄です。実は、どこまでも伸びていく蔦は、生命力の象徴。一族の繁栄や長寿を意味する、縁起がよい吉祥文様として愛されきました。

写真のように菊の花柄と配置すると、泥棒さんのイメージはなく、可愛らしさ満点ですね。

半澤 リカ

writer:半澤 リカ

着物スタイリスト、たんす屋青山店ショップオーナー、伝統色彩士協会認定講師。青山学院大学在学中に着物のファッショナブルさに目覚める。その後、セレクトショップ勤務を経て、大手リサイクル着物会社に就職。あらゆる着物の仕入れ、販売、着付け、スタイリング、メンテナンスのアドバイスに10年携わる。『日常のおしゃれの中に自分らしい着物を!』がテーマ。趣味は、美味しいものを食べること。温泉。 

Instagram:rikahanzawa_kimono

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