ハンガリー生活、はじめました

クリスマスマーケットのある生活

2016.12.07
writer:本宮じゅん

12月に入り、ここ数日のブダペストはとてつもなく寒い。ついに最高気温が摂氏5度を切り、最低気温は氷点下となった。建物の中にいる限りは暖房が充分にきいているのでむしろ暑いくらいだが、外に出ると厚手の素材の服を重ね着しないと耐えられない。

北海道よりも緯度が高いので少しは覚悟していたものの、ここまでとは予想もしていなかった。さらに日照時間もぐんと短くなって、午後4時にもなれば外は真っ暗だ。寒い上に夜も長いので、ついつい出不精になってしまいがちになってしまっている。

でも、この時期だからこその出かける楽しみがある。街ではクリスマスマーケットが開催されているのだから。

ブダペストのクリスマスマーケット

クリスマスマーケットはドイツのドレスデンが発祥といわれており、歴史の流れとともに周辺国にも広まったようだ。学生時代に留学していたライプツィヒでも、街の中心地の大きな広場で開催されていて、当時は毎日のように足を運んでいた。ヨーロッパ、もとい外国でのクリスマスは初めてで、あまりの素晴らしさに感動して、思わず涙が出て来てしまったのは今でも憶えている。

そして、ブダペストに来て初めてのクリスマスシーズン。ハンガリー語でクリスマスマーケットは、『カラーチョニ・ヴァーシャール(karacsonyi vasar)』といって、今や街中のいたるところで開催されている。昼夜問わず多くの人で賑わい、特に夜は煌びやかなライトアップでブダペストの街をさらに美しく彩る。中でも最も大きな規模で開催されているのがヴェレシュマルティ広場(Vorosmarty ter)だ。

ヴェレシュマルティ広場のクリスマスマーケット

ヴェレシュマルティ広場のクリスマスマーケット

世界遺産にも登録されているブダペスト地下鉄1号線の終始駅から地上に出ると、まず目に入るのが、東京にも進出しているカフェ兼レストラン『ジェルボー(Gerbeaud)』の荘厳な建物。ヴェレシュマルティ広場はその建物を背に広がっており、ブダペスト随一のショッピングストリートであるヴァーチ通り(Vaci utca)へと続いている。ドナウ川にかかる鎖橋も近く、観光客にも大人気のスポットだ。

ヴェレシュマルティ広場

広場には大きなツリーが設置されて、さまざまな屋台で埋めつくされる。民芸品や雑貨、食料品の屋台にハンガリーの名物料理やホットワインの屋台。そもそもクリスマスマーケットというものは、どのヨーロッパの都市で開催されているものも、似たような印象を受けてしまいがちだ。それに屋台が並ぶ様子を見ていても、ブダペストの大きな広場でよく開催されているお祭りで見かけるものと、あまり変わらないようにも感じる。

けれども、このヴェレシュマルティ広場のクリスマスマーケットは特別だ。色とりどりのデコレーションがライトアップとともに明るく輝く景色は幻想的そのもの。中央には広大なテラスが設置され、ハンガリー名物料理に温まりながら少し高い場所から広場を見渡すことができる。公式ホームページにも記載してある通り、『ヨーロッパで最も魅力的なフェア TOP10』に選ばれたのもうなずける。

どこまでも続くクリスマスマーケット

ヴェレシュマルティ広場と隣接するデアーク・フェレンツ通り(Deak Ferenc utca)にもクリスマスマーケットは繋がっている。"Fashion Street"と英語で呼ばれるこの通りを見上げると、プレゼント箱やバッグ、ハイヒールなどをモチーフにしたラグジュアリーなイルミネーションが施されている。白と金色で輝く世界に囲まれていると、なんとなく自分にクリスマスプレゼントを買ってみたくなってしまう。

デアーク・フェレンツ通り(Deak Ferenc utca)のクリスマスマーケット

三分ほど歩いて通りを抜けると、右手に見えるデアーク・フェレンツ広場(Deak Ferenc ter)にも、左手に見えるエルジェーベト広場(Erzsebet ter)にも、クリスマスマーケットの屋台は続いている。エルジェーベト広場の前を通り過ぎてさらに歩くと、ブダペストで最も高い建造物のひとつ聖イシュトヴァーン大聖堂(Szent Istvan Bazilika)に着いた瞬間、また息をのむような美しい光景が広がる。

そして、聖イシュトヴァーン大聖堂

聖イシュトヴァーン大聖堂(Szent Istvan Bazilika)

大聖堂の前の広場には、大きな赤いクリスマスツリーと、そのまわりを取り囲むように小さなスケートリンク。時間は決まっているが、十四歳以下の子供は無料でスケートを楽しめるようだ。屋台のラインアップは他の場所とそう変わらないが、近隣にあるワインバーの屋台もちらほら見かけ、ホットワイン以外のアルコール類も楽しみやすい雰囲気を感じた。

日没後には大聖堂の正面がスクリーンとなって、プロジェクションマッピングショーが開催される。大音響のBGMが流れる中、壮大な映像を目の前にしているうちに、時が経つのも忘れてしまいそうだ。

クリスマスシーズンは、これからが本番。現時点でまだ始まっていない場所も少なからずある。また、クリスマス後も年末年始まで開催している場所もあるようだ。ギリギリまで楽しんでみたい。

参考
ブダペスト・カラーチョニ・ヴァーシャール 公式ホームページ(英語)
聖イシュトヴァーン大聖堂のアドヴェント祭 公式ホームページ(英語)

motomiyajun

writer:本宮じゅん

2016年7月末にハンガリーのブダペストに移住したばかりの新米ライター。大学在学中に1年間ドイツのライプツィヒ大学に交換留学し、卒業後は外資系化粧品メーカー・広告代理店・外食産業と、業界が違いながらも通算14年近くマーケティング業務に携わった後、ハンガリーのブダペストへ。趣味は料理、街歩き、街歩きのついでに飲むビール。

blog:ドナウの東か、遥かもっと東から
twitter:@motomiyajun3  / Instagram:motomiyajun

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