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HAPPYさがしてヨーロッパ

名医をさがして

2017.03.22
writer:Fumi

露出の少なくなる冬は気づかぬうちに脂肪がたまっていく。拍車をかけるようにクリスマスや新年など、ご馳走が登場する機会が多いのもこの季節。

ようやく二月にイベントが減り、気づくと何だか体が重い、という方も多いのではないだろうか。冬に太るのはそれなりに理由があり、特に極寒の北ヨーロッパでは脂肪がないと本当に寒くて他の器官を壊してしまう。自然に適合するために備わった氷河期からの生き物の性であろう。

脂肪をつけるにはもってこいのドイツ料理、タコさんウィンナーが大暴れしている
脂肪をつけるにはもってこいのドイツ料理。タコさんウィンナーが大暴れしている

私はさらにお正月に日本へ行くという絶好の食い倒れの機会があり、貪欲なまでに豪華な食生活を送り、体の重さが頂点に達していた。そしてやって来たのが急性胃腸炎。今回はそんなわけで、海外で病気になったら、というテーマでお話ししようと思う。


あまり風邪もひかず、病気にもならないので病院のお世話になることは滅多にないが、ドカンとくるときは人様が寝静まった夜、自宅で、というパターンが多い。『116 117』をダイヤルして緊急訪問医を呼ぶ。ドイツでは夜間など医師の診断が受けられない時や、救急車を呼ぶほどではない時は、緊急訪問医のお世話になる。

ピンクの車に乗ってお医者さんがやってきた。「どうしました」と聞かれるので全力を振り絞って応答。「はい、じゃ、注射します」とテキパキ注射を打たれる。「ではお大事に」

翌日、目が覚めると注射の残骸があった
翌日、目が覚めると注射の残骸があった

今回のお医者さんは『ハンニバル』のアンソニー・ホプキンスにそっくりだったが、神様が来てくれたような気がした。ウィーンでもパリでもロンドンでも、各地で急性胃腸炎になった私だが、どこのお医者さんもテキパキとやってくれることは一緒だった。

パリのお医者さんが出してくれた薬
パリのお医者さんが出してくれた薬

今回、ハンニバルが処方箋を出してくれなかったので、翌日薬局へ行くと、胃腸系の病気の時に真っ先に薦められる薬『イベロガスト』を出された。ハーブティーを濃縮還元したような液体。あれやこれやに効くハーブたちがあちこちに効いてくれるのだが、良薬口に苦く、実にまずい。でも無味無臭の白い錠剤を体内に入れるよりは気分がいい。ドイツ人は、きっと大半の人がそう思っているのだろう。

昔、膀胱炎になった時もなかなか薬を出してくれず、ハーブティーで治せと言われた記憶がある。治らずにイタリアで薬を出してもらいすぐに治ったっけ。そう、ドイツではちょっとしたことでは薬はもらえない。

去年二月のコラム『特効薬をさがして』でタマネギシロップやカブのエキスなどを紹介したが、笑い話でもなく結構みんな実践している。私はまだ度胸が足りないのでハーブティーでとどまっており、水分補給には胃にやさしいというフェンネルシードティーを飲んでいる。

セサミストリートのバートがパッケージのフェンネルシードティー
セサミストリートのバートがパッケージのフェンネルシードティー

朝から紅茶を1リットル飲むカフェイン好きには、ハーブティーが美味しいとはどうも思えずなかなか気が乗らなかったが、近所のドラッグストアで大好きなセサミストリートのバートがパッケージのフェンネルシードティーを発見。ジャケ買いしてしまった。しかし、よく見るとこれは生後二週間以上の赤ちゃん用。ドイツの子供たちは小さな時から、シブいナチュラルな味にしっかり鍛えられて、抵抗力をつけているのだろう。

Fumi

writer:Fumi

ドイツ在住、Gourmieオーナー。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各地に住み、遊学。現在はベルリンを拠点に、スイーツやデリなどのメニュー開発及びケータリングに携わる。2013年から始めた日本文化を気軽に楽しむことができるお料理教室は、ベルリンやウィーンで人気に。趣味は、読書、美術鑑賞、食べること。

HP:Gourmie / Instagram: gourmiefumi

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