おとなの可愛げキモノ帖
2016年浴衣コーディネート!失敗しない5つのポイント
writer:半澤リカ
浴衣特集2回目は、無駄なく快適な浴衣コーディネートの作り方。浴衣もたくさん街に並んできたので、ウィンドーショッピングを楽しみながら、あれこれイメージしてみましょう。
コツ1:手持ちのアイテムを確認する
浴衣を着るために必要なものは意外とシンプルです。浴衣、帯、下駄の他に、伊達締め1つと腰紐2本あれば基本的には大丈夫。仕上がりを綺麗に見せるための小物は後で買い足しても問題ありません。あとは、帯板1枚、タオル2枚が必要になるくらいです。下着は手持ちのものでも十分対応可能な場合があります。
お手持ちの浴衣と帯は今年も同じ組み合わせで良いでしょうか。気に入っているアイテムを軸にコーディネートを考えていきましょう。
コツ2:浴衣と帯の色選びのコツを知る
帯の色選びに迷った時は、浴衣の中に入っている色を帯に持ってくると失敗しません。
浴衣の中に入っている色で面積が小さく明るい色を帯の色にすると、着こなし全体が軽やかな印象になります。また、コーディネート全体で使用する色を3個までに抑えるとまとまりがよくなります。
コツ3:柄×柄コーディネートに挑戦する
一段上のコーディネートを狙うなら柄×柄コーディネートに挑戦してみましょう。失敗しないルールは具象柄×抽象柄。具象柄とは、花、金魚など何を描いているかわかる柄のこと。抽象柄とは、ストライプやドットなど何を描いているかはっきりとはわからない柄のことを言います。
お花のようなボタニカル柄(具象柄)の浴衣には、斜めストライプ(抽象柄)の兵児(へこ)帯を合わせて。
大きなお星様のような麻の葉模様(抽象柄)の浴衣には、お花柄(具象柄)の半幅帯を合わせて。メリハリがあり、どちらの柄も生きること間違いなしです。
コツ4:生地で選ぶ
新しい浴衣や帯を買い足すなら、綿だけでなく、お手入れ簡単なポリエステル、着こなしに差のつく麻も魅力的です。お手入れ方法は購入店で必ず確認をしてくださいね。それぞれの特徴は以下の通りです。
- 綿…家で洗うことができるが、しわになる部分はアイロンがけが必要。大人の浴衣生地でおすすめなのは、透け感がある綿絽(めんろ)と、凸凹があり肌に貼りつきにくい綿紅梅(めんこうばい)。これらは平織り生地より高級感があり、涼しいのが特徴。
- ポリエステル…吸水速乾、洗うことができ、アイロンいらずが魅力的。通気性に優れたセオアルファや、シルクのような質感のシルジェリーなどがある。値段は綿より高い。一部ドライクリーニングの表示があるものは手入れの際注意が必要。
- 麻…見た目も着心地も涼しい。値段は綿、ポリエステルより高いものが多いが、着こなしに差のつく大人素材。
コツ5:着こなしやお出かけの場所をイメージする
花火大会だけではなく、レストランやちょっとしたイブニングパーティにも着ていきたいなら、ズバリ無地や幾何学柄の浴衣がおすすめです。着物用下着を買い足せば夏着物に変身。柄が個性的な帯も合わせやすく、長く愛着の持てる一着になるはずです。
次回は着こなしのポイントなど着用実践編。第3回をお楽しみに。
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writer:半澤 リカ
着物スタイリスト、たんす屋青山店ショップオーナー、伝統色彩士協会認定講師。青山学院大学在学中に着物のファッショナブルさに目覚める。その後、セレクトショップ勤務を経て、大手リサイクル着物会社に就職。あらゆる着物の仕入れ、販売、着付け、スタイリング、メンテナンスのアドバイスに10年携わる。日常のおしゃれの中に自分らしいきものを!がテーマ。趣味は、美味しいものを食べること。温泉。
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