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HAPPYさがしてヨーロッパ

アイスをさがして

2016.08.10
writer:Fumi

せっかく八月なので夏らしいテーマにしたかったのに、夏気分ゼロの今年のヨーロッパ。涼しいを通り越して寒い日すらある。七月も一時間の集中豪雨で駅が浸水したり、風でいろんなものが吹き飛んだ。風神雷神大暴れもいいところだ。

アメニモマケズ、カゼニモマケズ、今月のテーマはアイスクリーム。夏といえばやっぱり欠かせない風物詩といえようか。ドイツの冬は寒さが厳しいせいか、アイス屋さんは夏だけ開店のところが多い。今ガツンと稼いで、冬はシャッターを下ろして完全に冬眠してしまうのだ。

アイス大好き、ノルウェー人のお友達イーダちゃん

ちなみによく聞かれるのが"Häagen Dazs"はドイツ製か。違います。アルファベットについている点々のせいでドイツ語っぽいが、あれを無理やり読もうとすると『ヘアゲン・ダツス』になる。ハーゲンダッツさんも言っているようにこれは異国情緒を狙った造語、そしてアメリカ生まれというのが正解。おまけにドイツでは日本ほどフレーバーにバラエティはない。

こちらではあまりみかけない『ソフトクリーム』

ドイツ人は食べ物のために行列は作らない。が、アイス屋さんにはほとんど行列ができている。そしてみんなけっこう辛抱強く待つ。

最近はこだわりのアイス屋さんが増えた。新鮮な有機素材しか使わないお店、ヴィーガン素材のみのお店、イタリアンジェラート製法のお店。

そしてフレーバーがとってもユニークだ。スーパーフード(5月コラム参照)の流行で抹茶アイスはいまや定番。ミルフィーユをアイスにしたものやら、カリカリにしたベーコンチップが入っているアイスがあったりして、目にも舌にも驚きがいっぱい。

私はアイス好きとはいえ、シングルで満足なのだが、こっちの人は基本がダブル。食いしん坊な人はだるま落としのようなアイスを食べている。

これはシングルを二つのフレーバーで半々にしてもらったもの

そして男の人の方がアイスをよく食べているようだ。ヨーロッパにいるとふと気づくのが甘党男子の多いこと。時にはカフェでケーキを囲むおじさんたちだけのグループに遭遇することさえある。甘くて大きなケーキを頬張ってとっても幸せそうな姿を見ると、こちらも癒されるものである。

おじさんはおかわりのフレーバーを検討中なのだろうか

日本人男性はなぜ甘いものを好まないか、は未だに解決しない謎だ。とはいえ、和菓子屋の奥で無言で美しい生菓子を作る職人さんは男性ではあるけれど。それに甘いもの好きに嫌な奴はいないって言いますものね。

Fumi

writer:Fumi

ドイツ在住、Gourmieオーナー。10代の頃から、フランス、スイス、ドイツ、オーストリアなどヨーロッパ各地に住み、遊学。現在はベルリンとウィーンを拠点に、スイーツやデリなどのメニュー開発及びケータリングに携わる。2013年から始めた日本文化を気軽に楽しむことができるお料理教室は、ベルリンやウィーンで人気に。趣味は、読書、美術鑑賞、食べること。

HP:Gourmie / Instagram: gourmiefumi

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