おとなの可愛げキモノ帖
これだけで着物美人!一生使える整理&コーディネート術
writer:半澤リカ
ちょっと着物を着てみてもいいかも……なんて思う季節がやってきました。七五三や結婚式などのライフイベントはもちろん、クリスマスにお正月、また年始に着物の着付けや、お茶を習い始めたいな、なんてお客様にもお会いすることも多くなりました。
着物の販売やコーディネートに携わる仕事柄、お客様の年代やTPO、好みは実に様々です。でも、どのお客様にも共通して『なりたいわたしを叶える』シンプルな着物整理とコーディネート術があります。着物ビギナーだけでなく、着物上級者も年末の着物整理に活かしてみてください。
どこまで知っていますか、手持ちのアイテム
まず、着てみたいアイテムはどれか
「着物や帯、小物までとにかくたくさん持っている」という方。本当に、すべて身に着けるのでしょうか。本当に着てみたいものはどれですか。また、着てみたときに褒められたことがあるものはどれですか。そのアイテムをコーディネートの基軸にしましょう。着物の場合は、ダイレクトに色が顔映りに影響します。鏡の前で確認しましょう。
アイテムの季節を知っているか
写真の二つの帯は同じように見えますが、右が夏帯、左が夏以外の時期の帯です。着物や帯の仕立てと柄がふさわしい季節を整理しておきましょう。
アイテムの格を知っているか
『お正月』をテーマにコーディネートしてみました。上のコーディネートは新年会用にフォーマル、下のコーディネートは初詣から街歩き、もしくは軽い観劇用カジュアルコーディネートです。着てみたいと思うアイテムを用途別に整理しましょう。帯も金銀装飾の華やかなもの(主にフォーマル向きの可能性が強い)とそうでないもの、くらいは分けておきましょう。
キレイを叶えるのは、たったの3ポイント
サイズや長さは十分か
写真上の水玉の帯は柄が全体にありますが、写真下の帯は柄がポイントなので、目当ての柄が結んだときに出る長さかどうか特に確認する必要があります。着物の場合はサイズがその人に合っているかが、美しさをかなり左右します。よくわからない場合は、着物のお店や着付けなどの支度をする美容院などで必ず確認することをおすすめします。
着用場所と天候のリサーチは十分か
お出かけの時の天気はどうでしょう。雨対策が必要な屋外だったり、防寒対策は万全ですか。天気が悪くて着物をあきらめるより、どこで支度をするのがふさわしいかを見極めましょう。自宅で着るという選択肢以外に会場や美容院などで支度をしてもらうのは楽なだけでなく、いい勉強になります。また、長い目で見て買い足す必要があるもの(コートや雨具)には投資しましょう。
シワと臭いは大丈夫か
どんなに可愛くても、シワがあったり、カビくさくては台無しです。臭いは丸二日陰干ししてもとれなければプロに頼みましょう。シワは当て布をしてアイロンで取れる場合が多いですが、必要ならば適切なお手入れ(丸洗い)か、プレスをクリーニング専門店で頼みましょう。
合わせやすそう、かわいい、だけで選んでないか
写真はピンクの帯締めと帯揚げですが、小物にもTPOがあります。上がフォーマル用、下がカジュアル用です。着物まわりの物を買いたすときには、洋服を選ぶときよりも明確なイメージを持って、どんな場面で着るのか、どんな雰囲気の装いにしたいのか、考えて選んだ方がよい結果につながります。可能なら実物を持っていき、確実に似合うコーディネートを選びましょう。スマホに写真を整理して収めておくのもアイテム整理におすすめです。
サイズや格を確認しながら、本当に似合う組み合わせを、確実に少しでも増やしていくことが着物美人への近道です。
半澤リカの『着物カウンセリング』実施中
着物のサイズ感や似合う色、そもそも手持ちのアイテムについて全く分からない……という方。コーディネートのご相談からお手入れまで無料でお気軽にご相談できます。「なんとなく着物が着たい」という気持ちだけで大歓迎です。是非、お店に遊びに来てくださいね。
たんす屋青山店:
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1丁目7-5青山セブンハイツ1階
03-5774-1329
営業時間:11:00~20:00
※『着物カウンセリング』は、店長半澤かスタッフ齋藤宛にご予約ください。
writer:半澤 リカ
着物スタイリスト、たんす屋青山店ショップオーナー、伝統色彩士協会認定講師。青山学院大学在学中に着物のファッショナブルさに目覚める。その後、セレクトショップ勤務を経て、大手リサイクル着物会社に就職。あらゆる着物の仕入れ、販売、着付け、スタイリング、メンテナンスのアドバイスに10年携わる。『日常のおしゃれの中に自分らしい着物を!』がテーマ。趣味は、美味しいものを食べること。温泉。
Instagram:rikahanzawa_kimono